歴史的大勝利の高市政権、軍国主義に向かうわけでないが「道を誤る危険性」も

高市早苗総裁が率いる自民党による総選挙での大勝。日本の一部や中韓からは警戒の声も上がっていますが、果たしてその批判は妥当なのでしょうか? 元厚労相の武見敬三さんの言葉などから考えてみました。
牧野愛博 2026.02.15
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衆院選が8日投開票され、「日本列島を、強く豊かに」と訴えた自民党が316議席を得て大勝しました。高市早苗首相は1月19日の解散表明会見で、通常国会冒頭で解散する理由について「国論を二分するような大胆な政策、改革にも、批判を恐れることなく果敢に挑戦していくためには、どうしても国民の皆様の信任も必要だ」と語りました。日本の一部や中国、韓国などからは憲法改正などを警戒する声が上がっています。総選挙の結果は本当に、日本を「戦前」へと導くものなのでしょうか。

会見で記者の質問に答える自民党の高市早苗総裁=2026年2月9日午後6時26分、東京都千代田区の自民党本部、浅野哲司撮影

会見で記者の質問に答える自民党の高市早苗総裁=2026年2月9日午後6時26分、東京都千代田区の自民党本部、浅野哲司撮影

長く自民党で参院議員を務めた武見敬三元厚労相は今回の自民党大勝の結果について「外交安保で我が国が置かれた立場は確実に悪化しています。昨秋の台湾有事を巡る高市氏の国会答弁に対し、中国は観光客の訪日を自粛させるなど、威圧的な外交を展開しました。国民の目から見ても、はっきりとわかる圧力で強い反発を生みました。それが、高市氏と自民党に対する強い支持につながる要因の一つになりました」と語ります。日本の人々の目に「中国の脅威」が生々しく映っていることは間違いない事実でしょう。

高市政権の安保政策は「軍国主義」なのか?

一方、中国外務省の林剣報道官は2月9日の記者会見で、高市政権に対して「軍国主義の過ちを繰り返すのでなく、平和発展の道を歩むことを促す」と述べました。高市政権の安全保障政策は「軍国主義」と言えるものなのでしょうか。

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  • 牧野愛博(まきの・よしひろ)

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