マナー無視のトランプ外交 石破首相は「シゲル」「ドナルド」の仲になれたのか?
世界中が苦慮するトランプ米大統領との向き合い方。牧野記者の取材で見えてきた参考にすべき事例とは?
牧野愛博(朝日新聞専門記者)
2025.02.09
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石破茂首相が7日、米ワシントンでトランプ大統領と会談しました。昨年11月のトランプ氏当選から、日本側が焦りに焦った末に実現させた会談です。会談結果と共同声明を見る限り、両首脳は日米同盟の強化で一致しました。ただ、世界の外交官たちは「トランプ氏には政治や外交の常識は通用しない」と語ります。果たして、2人は「ドナルド」「シゲル」と呼び合える程の仲になったのでしょうか。
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首脳会談を前に握手を交わす石破茂首相(左)とトランプ大統領=2025年2月7日午前11時58分、米ワシントンのホワイトハウス、恵原弘太郎撮影
トランプ氏は1月20日の就任直後から、カナダやメキシコ、中国などに対する高関税政策、パレスチナ自治区ガザの住民移住と米国統治など、世界中を震撼(しんかん)させる発言を続けています。私たちはまず、トランプ氏がなぜ、そのような発言をするのかを知る必要があります。
牧野記者が取材した現役外交官の話から見えてきたトランプ氏との付き合い方。そして、首脳会談で石破首相はトランプ氏に食い込めたのか。牧野記者の豊富な取材経験から解き明かします。