国家情報局、看板の掛け替えだけでは意味がない――問われる高市首相と官僚の覚悟

国家情報局が発足します。市民の監視につながるとの懸念はあるようですが、むしろ問われるべきは政治家の覚悟と公正無私な姿勢だと考えます。高市首相と現在の官僚たちにその矜持があるのでしょうか。
牧野愛博 2026.05.31
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政府のインテリジェンス機能の強化に向けた国家情報会議設置法が5月27日、参議院本会議で可決、成立しました。首相をトップとする「国家情報会議」や、事務局の「国家情報局」を創設します。私は「市民の監視につながる」という批判は少し的外れだと考える一方、インテリジェンス機能を強化するためには、政治家や高級官僚の「公正無私な姿勢」が問われると思います。

日本政府で情報収集・分析機能を持つ機関としては、内閣情報調査室(内調)、外務省、防衛省、警察庁、公安調査庁、海上保安庁が挙げられます。報道では、内調を改編して発足させる国家情報局の人員が約700人規模になると言われています。内調は従来、国内や国際、研究などの部門に分かれ、要員数は300人とも500人とも言われていました。新たにサイバー分野などでの能力を強化するのかもしれません。

国家情報局は当然、AI(人工知能)の活用も考えているでしょう。オシントと呼ばれる報道や政府発表などの公開情報では、AIが情報収集と分析で大きな力を発揮するはずです。そうすれば、かつて言われていた「情報を扱う機関ごとに、新聞のスクラップを作っている」という非効率な問題は解決できる可能性があります。

国家情報局への「心配」

一方、日本の情報関連の部署に務める知人は「国家情報局創設は看板の掛け替えに終わらないか心配だ」と語っていました。どういうことでしょうか。

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  • 牧野愛博(まきの・よしひろ)

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